1人1台は当たり前 !? 十勝のくるま事情

「最近の若い人は物欲がなくて車を欲しがらない」なんて話しをよく聞くようになりました。しかし、十勝では、昔と変わらず20代の若い人も自分の車を所有する人がほとんどなのです。

 

それは、やはり十勝ならではの交通事情が背景にあるからです。バスやJRなどは走っていますが、都会のように数分間隔で街を網羅するように走る地下鉄や電車とは違うので、メインの交通手段として自家用車を選ぶ人が圧倒的に多いです。

 

そんな交通事情なので、十勝で就職を希望する場合は「自動車免許」と「車」は必須。求人の応募必要条件には、普通自動車免許が必要としている会社がほとんどなのです。冬休みから春にかけて卒業を控えた就職組の高校生達が自動車学校に溢れるのは、十勝では毎年恒例です。

 

交通事情から車を選ぶのはもちろんですが、駐車スペースを確保するのが容易なことも、マイカーが増える要因の一つかもしれません。独身の時からマイカーを持つ十勝では、世帯を持った時にはそれぞれ車を持ち続けることは当たり前なので、2台の駐車スペースがある家庭が多いです。更に、働き世代になった子供が実家で暮らす場合だと、家の前には、父・母・子供の3台の車が並ぶことも珍しくない光景です。都会での暮らしでは、2台、3台と駐車場を確保するなんて、なかなか考えられないのではないでしょうか。

 

駐車スペースがたっぷりあるのは、自宅だけではありません。お店の駐車場の敷地も、一台一台の駐車スペースも、都会に比べて広いところが多いです。隣の車との間隔が狭い都会では、車をバックで入れて停め発進時に頭から出られるようにするのが一般的ですが、十勝では間隔に余裕があるので出られない心配をせず車を頭から入れて停める人がわりと多いです。

 

 

どこへ行くのも自家用車が基本の十勝では、その便利さに慣れ過ぎて、ドアtoドアで歩かない人がものすごく多いと言われてます。家の前から近くのコンビニに行くのも、ついつい車に乗るという人も多い十勝の人。広い駐車スペースのあるスーパーなどでは、たくさん空いていて停めやすい場所よりも、少しでも入口に近いところに停めようとグルグル回って空いてるスペースを探す人も…。地下鉄や電車通勤でかなり歩く都会の人からすると、贅沢すぎる話ですね。

 

都会とはちょっと違う、広大な十勝ならではのくるま事情です。